オンラインでのビデオ会議が、妙に使いづらい!独自のツールがあったらいいのに!と考えることはありませんか?
実際に、昨今の日本では、オンラインツールを自社内開発する企業も多くなってきていて、それぞれの企業でライブ配信、動画配信をセキュリティ面も安心して運用しているのだとか。もし独自のオンライン配信ツールが欲しいと思う場合は、開発を検討してみましょう。
今回は、オンライン配信ツールを独自開発する際に必要になるシステムなどについてまとめています。
まさに「独自のオンライン配信ツールが欲しい!」「作りたい!」と考えているご担当者は必見です。
【ライブ配信?動画配信?】開発するなら使用目的を明確に
オンラインで動画を配信したいのか、完全にライブではない動画形式で配信をしたいのか、企業での運用方式で、どんな運用になるのかをあらかじめ検討した上で、開発を進めていくようにしましょう。
オンプレミス版動画配信とは?
オンプレミス版動画配信という言葉を知っていますか?
オンプレミス版動画配信とは、自社内にサーバーの設置をして、システムの運用を行うタイプのことです。クラウド上に保存する場合は、セキュリティ上の安心面が薄く、外部からのアクセスも出来てしまいますが、自社内にサーバーを構築することによって、社外秘の動画コンテンツなども管理でき、プラットフォームのカスタマイズもできるのです。
必要な機能を活用し、運用できるとして、ビジネス的な動画運用に大変好評のある配信方法です。
オンプレミスでの動画配信を行うことは、次のメリットがあります。
- セキュリティの安全面が高い
- 運用に合わせたカスタマイズが可能
- 安定した品質で動画配信だけでなくWEB会議も可能(カスタマイズによって)
など、ビジネスで動画配信を行う場合に好都合といえるメリットが並びます。ベースは同じでも、要望によって、カスタマイズし、動画配信だけでなくWEB会議の配信などあらゆる機能を追加できることからも便利といえるでしょう。
オンプレミス版動画配信とクラウドツールの違い
オンラインでは一般的にクラウドといわれているため、自社サーバーで管理ができるオンプレミスとは、あらゆる面で違いが出てきます。
オンプレミス | クラウド | |
セキュリティ | 自社内でのサーバー環境での使用になるため、外部からのアクセスは無し | 外部からのアクセスもあるため、不正利用も少なくない |
導入コスト | 高め | 安め |
ランニングコスト | 規模によってはクラウド以上に安価 | ライセンスの数に比例 |
導入までの期間 | 調達や構築までに時間を要する | 即利用可能 |
カスタマイズ | 要望に合わせて自由自在 | 出来ないことが多く、出来たとしても制限がある |
災害や障害発生時の対応 | 自社での対応 | サービス提供業者が対応 |
クラウドは、クラウド上で管理されていて、さまざまな利用者がいるため、外部からのアクセスも容易く、場合によっては不正利用する方もいるのに対して、オンプレミスは、自社内でのサーバーで利用されるため、セキュリティも高く、社外の利用者はいません。
オンプレミスでの動画配信は、導入コストやランニングコストがクラウド以上にかかってしまうことからも、躊躇してしまうことが少なくないのですが、セキュリティ面を考えると、導入することでより安心した動画配信、ライブ配信の運用につながるでしょう。
また、今ではオンプレミスとクラウドをかけ合わせた「ハイブリッド」としての運用方法もあるため、よく検討してみて下さい。
オンプレミス×クラウドのハイブリッド型の運用方法とは?
セキュリティ面で安心できるオンプレミスと、外部からの接続を許すクラウドタイプをかけ合わせたハイブリッド型配信の運用方法は、
- WEB会議システムを利用する場合は「オンプレミス」
- 他社との会議で利用する場合には「クラウド」
というように、要所要所で使い分けができるたいぷの運用方法です。
他にも、動画を配信する場合では社内用の人材研修で使用する場合は、オンプレミス版を活用し、社外では広告用の配信として、クラウドを切り替えて活用というような、運用方法もでき、両者のメリットとデメリットを上手く支えあう運用法と言えるでしょう。
【配信構築に必要な知識】サーバーとストリーミングサーバーの違い
動画の構築をする前に、サーバーとストリーミングサーバーの違いを明確にしておきましょう。
サーバーとは?
サーバーとは、利用者のリクエストに対して、データを提供するコンピューターやプログラムのことをサーバーとよばれるのですが、もう少しイメージしやすく例で解説します。
通常、私たちは情報を調べるときに、ネットを活用しますが、検索エンジンで調べると、情報一覧として、サイトが並びますよね。
このように並ぶそれぞれのサイトに対して行うリクエストに、サイトを開く行為がいわゆる「サーバー」が関わっているところです。
普通であれば、クリックするとサイトは開きますが、サイトによってはサーバーが反応しないこともあり、以下のような表示を返されることもあります。
こういった画面になってしまうところを見たことがある方もいるのではないでしょうか。
この場合は「サイトが応答していない」という判断、または「サイトのサーバーに負荷がかかっているから開けない」という判断をされることが多く、これはSNS上でも起こる現象です。
この時にサーバーを作る要素それぞれの行動が遅くなってしまうことから発生する現象であるため、「サーバーが重い」「遅い」など言われています。
動画配信で活用されるサーバーは主に、ストリーミングサーバーといわれていて、コンテンツデータを常に受信しながら再生されるタイプです。WEBのサーバーとは、「キャッシュログが残らない」というところが大きな違いといえるでしょう。
ストリーミングサーバーとは
ストリーミングサーバーとは、動画ファイルをダウンロードしながら、同時に再生する、ストリーミング配信で利用されているサーバーのことです。
画像にある、再生ボタンの上の黄色いラインがストリーミングしている状態の動画です。一度見た動画などは全て赤いラインがYouTubeの動画上に表示されますが、それらは、動画のダウンロードが済んでいて、Wi-Fiがない環境でも視聴ができるとされているものです。
ストリーミングを活用した動画配信は、
- WEBサイトに掲載する動画
- 人材研修用で使用される動画
など、「ライブ配信が前提ではない」という場合に活用されています。
ライブ・動画配信システムの構築方法・配信方法は共に3種類
動画配信システムの構築方法は3種類の構築方法から分けられています。
特徴 | コスト | 目安相場 | |
スクラッチ開発での構築 | カスタマイズを自由度高めで最初から動画配信システムを構築するタイプ | 高額な費用が必要で、開発期間が長め。 | 150万円インフラ維持管理費用は別途 |
パッケージのプラットフォームで構築 | 素早く自由度の高い動画配信システムの構築方法 | 素早く開発でき、独自機能を追加できるタイプ。コストは低め。 | 約80万円インフラ維持管理費用は別途 |
クラウド型動画配信システムの活用 | デザイン面でのこだわりが少なく、外部からの接続も問題なく最もスムーズに開始できる | 開発ではなく、最初からあるシステムを活用するタイプ。法人向け動画配信のクラウドシステムの導入。 | 初期費用10万から15万円 月額5万円から |
セキュリティを重要視するのであればスクラッチ開発で、最初から長期的に開発することが最適など、動画やライブ配信をする目的によって、構築方法は分けられていきます。
つまり、配信をする背景や、使用する目的などを明確にすることが、何よりも開発に必要な情報といえるのです。
【どの配信方法が合う?】自社での運用目的を明確にして方法が決まる
それぞれの動画配信システムは、変わってくるのでどのような目的から動画配信システムを構築するのかを明確にした上で、必要な機能や規模などの要件を定めていきましょう。
特徴 | |
ストリーミング配信 | 端末に動画データが残らない配信方法著作権保護が必要な動画には最適な配信 |
プログレッシブダウンロード配信 | ダウンロードしながら動画を再生する方法ダウンロードが完了するとオフラインでも視聴できる |
DRM配信 | 配信データの暗号化、ワンタイムURLなどセキュリティが高い配信方法配信費用がやや高くなってしまう |
また、アップロードされる動画の管理や保存、配信するプラットフォームシステムをどのようにするかも、構築に当たって検討すべき重要なポイントのひとつです。
動画配信の目的に応じた、適切な配信形式を選択しなくてはなりません。
配信ツールを開発する前に注意すべきことは目的明確の他に3つ
配信ツールを開発する前に重要となることは、配信ツールを使用することに至った目的や背景を明確にすることですが、他にも重要なポイントが3つあります。
ひとつずつ確認していきましょう。
①エンジニアの質や実績を要確認
少しでも低コストであるところを探してしまいがちですが、エンジニアの質や実績はコストと同等程度、重要視してください。
取引実績が明確で、分かりやすければわかりやすいほど信頼もしやすい制作会社となり、より納得できるシステム開発になるでしょう。
②1社だけでなく複数の見積もり
1社を選んでしまいがちになりますよね。システムの開発は、企業によって変わってきますので、1社だけではなく複数社のメリットデメリットを確認した上で、複数社に見積を出すようにしてください。
WEBサイトのコラムなどで相場を確認するのではなく、実際に作ってもらいたいシステムで相場を確認することも重要な情報になります。
③社内で配信ツールの管理ができる人材を用意
特にスクラッチ開発により、自由度が高く、オンプレミス版の配信ツールを開発したい場合には、社内でツールの運用をする必要があるため、管理ができる人材を用意する必要があるといえます。
トラブルや災害が発生した場合にクラウド版であれば、ツールを提供できるサービス側の対応となりますが、オンプレミスの自社内サーバーの場合は対応は自社内でまかなう必要があるため、要注意です。
まとめ|使用しやすいツールを作るために
使用しやすい配信ツールとは、使用する企業やユーザーによってさまざまといえます。
だからこそ、使用しやすくするために「背景や目的」を明確にすることが重要なのです。
もし今漠然と、ビジネス的に使用しやすい動画配信・ライブ配信ツールを開発したい、探したいと考えているのであれば、まず弊社に相談してみませんか?
弊社は、お客様のご相談に沿って目的を現実化させるためのヒアリングを丁寧に行っています。どんなライブ配信をしたいのか、動画配信をしたいのかなど、是非お問い合わせください。